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● 作品コメント

オマーンはアラビア半島ン東端部​にあって、砂漠が80%を占める国である。その東部の内陸部に、わずかなオアシスを利用し、ナツメヤシやバナナの栽培で栄えたビルカット・アルムーズ村がある。

しかし今は廃墟化が進む中で、小高い岩山に石を積み上げた家々が建ち並んでいた。頂上にはこの村を象徴する塔があって、太陽の光を浴びて輝いていた。一部にはまだ人が逞しく住んでいる姿も見え心を打たれた。

村の入り口は左右に大きな壊れた建物が城門のように立ち、それに囲まれて限定された空間から眺めると崩れた家の形や暗い影が鮮明になってくる。そうした佇まいから人間の営みが濃密に伝わってきて崇高なものに見えてきた。

​作画では、人間の生きることの崇高さが表現できたらと思った。

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​広島二紀(一般社団法人二紀会広島支部)

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